グローバルスタートアップに就職し、ベトナム拠点で働くAnyMind Groupの藤田さん

グローバルスタートアップに就職し、ベトナム拠点で働くAnyMind Groupの藤田さん

現在12市場14拠点に展開中のAnyMind Groupに2018年に新卒で入社し、社会人2年目にして多国籍のメンバーを束ね、3カ国を飛び回るマネージャーとして勤務している藤田さん。
大学のプログラムを活用し、アメリカ、フィンランド、イタリアへの留学を経験。ロンドンキャリアフォーラム(以下、ロンキャリ)で大手外資系コンサルに内定をもらうも、タイでAnyMind Groupのインターンに参加し、帰国後その爆速的なスタートアップの成長性とアジアで活躍する同世代の魅力に惹かれ、新卒として入社を決めるまでのお話を伺いました。

AnyMind Group   https://anymindgroup.com/

2016年4月に前身となるAdAsia Holdingsをシンガポールで創業。デジタルマーケティング、インフルエンサーマーケティング、リクルーティングソフトウェアの3事業を主軸として展開。日本・東京を含めアジア12市場14拠点、従業員は500名を超える。

―大学のプログラムを活用し、3ヶ国の留学を経験

グローバルスタートアップに就職し、ベトナム拠点で働くAnyMind Groupの藤田さん

AnyMind Group 藤田翔大さん

◆3ヶ国に留学されたそうですが、どのタイミングから留学を計画していらしたのですか?

中高はずっとサッカー漬けの日々を過ごしまして、大学でもサッカー部に所属していました。ただ、もうやり切ったという気持ちと、この輪の中だけにいると自分の世界が狭くなってしまうのではと漠然と感じていました。

そこで世界を広げたいという想いから、海外に行って何かしたいという新たな目標を立てました。もともと大学に入学してから、英語は必要になるだろうとサッカーを続けながらも6時におきて英語を勉強していて、TOEFLの対策なども独学でしていました。

妹がニュージーランドの高校に行っていたこともあり、両親から止められることはありませんでしたが、なぜ行きたいのかなど、根拠をちゃんと持って行くようにとは言われていましたね。

◆留学先はどのように選択したのでしょうか?

まず1年生の春に短期でロサンゼルスに行きました。家族からはフィリピンなどアジアの国もあるので、しっかり全部比較して見たのか?と言われることもありましたが、アメリカのカリフォルニアでビーチが近い環境で暮らせる!というイメージがあったのでロサンゼルスに決めました。

2か国目はフィンランドでした。費用がなるべく掛からないものを探した時にフィンランドのプログラムがあると知りました。短期ではありながら制度自体は交換留学で、いくつかの大学から1年おきにお互い2名ずつ招待されるという仕組みでした。

2か国の留学プログラムのあと、またすぐに海外に行こうと思っていました。ちょうどその時、大学で新しくできたプログラムの中に、イタリアの大学で1年間留学したらDouble Degree Program(同時進行で2つの違った専攻での学位を取得できる構成のプログラム)として、日本とイタリアの大学の両方の学位で卒業したとみなしてもらえるという、とてもチャレンジングなプログラムを見つけたんです。

他の国の似たプログラムと比較して、イタリアはできたばかりということもあって希望者が少なく、これなら参加できるチャンスが大きいだろうと思い、入念に準備をしたおかげで派遣生に選ばれました。

1年間の留学で学位が取れるということもあり、イタリアに行く前に日本で受けなければいけない履修科目もたくさんあったことが大変でした。

ネット業界スタートアップに就職し、ベトナム拠点で働くAnyMind Groupの藤田さん

(イタリア留学時代、仲間とのサッカー)

◆イタリアでの留学生活でどんなことを学びましたか?

 6人のイタリア人とシェアハウス生活をしていたのですが、ある時、日本の文化について問われる場面がありました。日本の大手企業での過労死のニュースなどを見ていたせいか、友人が「We work to live, but you guys live to work.(僕らは生きるために働くけど、日本人は働くために生きてるって感じだよね)」と言っていました。

イタリアでは、残業している人は優秀じゃない人だというイメージが一般的で、金曜の午後は仕事をせずに帰り、休みも1週間で2.5日、バカンスになれば1か月以上平気で休むお国柄なので当然ですよね。今まで考えたことのない価値観でしたが、当時はとても惹かれるものがありました。

ただ、これはAnyMind Groupでのインターンを通してわかったことなのですが、仕事の面白さを知ったり熱中したりして、時間を忘れるくらい没頭したって全然良いと思うんです。単なるハードワークとは全然違います。「働くために生きる」人は僕も嫌いです。なので今では「自分が好きな事でやりたいのであればバリバリ働くのもいいのでは?」と思っています。

―海外での就活と海外インターンで見えてきた、ベンチャー企業で働く自分像とは

◆就職活動は、どのように行われたのですか?

就活の際に決めていた判断軸が2つあります。1つ目は、海外で活躍できるクロスボーダーな仕事にチャレンジできること、2つ目は、ビジネス戦略などを考えるような仕事がしたいということ。

イタリア人を含め周りのヨーロッパ人は、基本的に自分が学んできた専攻に併せて一貫した分野で就職先を選ぶのが一般的です。僕も現地でマーケティングやビジネス戦略について学んでいたので、この領域で仕事ができる会社を探しました。

外資のITや経営コンサル、グローバル展開している日系の大手メーカーや不動産など、かなり幅広く受けました。でも、日系の大手の面接官の方々とは話があまり合わず、外資系コンサルに絞った結果、世界的に事業を展開する大手外資コンサルから内定をもらいました。

◆内定後に、タイでAnyMind Groupのインターンに参加したのはどういった経緯だったのでしょうか?

就活をする前の2月頃から、内定をもらったら海外で実際に働いて力をつけておこうと考えていたので、夏に参加できそうな海外で現地のインターンを探して応募していました。

AnyMind Groupのインターンに興味を持って問い合わせた後の面談では、代表の十河や人事の方々とも話をさせてもらい、採用していただきました。実際には、6月からバンコクの拠点で3ヶ月ほど営業として勤務した後、日本のオフィスでも2か月ほど勤務しました。そこで身をもってわかったことは、経営層と直に話ができる機会がたくさんあることが、ベンチャー企業で働くメリットの一つだということでした。

ネット業界スタートアップに就職し、ベトナム拠点で働くAnyMind Groupの藤田さん

(タイでのインターン時代の写真)

◆大手外資コンサル企業を辞退し、AnyMind Groupに新卒で入社をしようと思ったのはなぜですか?

外資コンサルの内定式に参加した際に、多くの内定者を見て、「自分はこの中では何百分のイチであって、どれくらいの期待をしてもらえるのだろうか?」
「その環境で物足りなくはならないだろか?刺激はあるのか?」と疑問に思ったんです。

一方、AnyMind Groupは当時100名程で、新卒で入社したら、自分のことをよく知っている役員メンバーが自分に期待をかけてくれるだろうということや、成長できる環境があることがイメージできました。

そうした経緯もあり、新卒で入社する条件として、海外で新しいチャレンジをさせてもらえないかと願い出たところ、ありがたいことに承諾をいただけたので、入社を決めました。

◆実際にスタートアップに入社されてみて、いかがですか?

現在はベトナムを拠点に、カンボジアやミャンマーなどのマーケットも担当しています。広告事業の営業チームのマネージャーとして様々な国籍のメンバーをマネジメントしながら、自分自身もプレーヤーとして活動しています。

海外市場はスピードも速く、ベトナムから他の2拠点をリモートで見ているという難しさもあります。そして、早いうちから役職に就ける分、マネジメントの経験も少ない中でメンバーを見ていく大変さを感じています。

◆スタートアップに合う人、合わない人はどんな人だと思いますか?

そして大企業とはっきり違う点は、意思決定を自分でしなければいけない場面が多いということです。これはスタッフレベルでも求められます。ですから、自分で積極的に確認にいったり、動いたりできずに、待っているだけの状態だと、指示がこない、というのがスタートアップの環境だと思います。

早い段階でマネジメントに関わる可能性があるという点も含めて、自分で考えて、行動するといった、PDCAのサイクルを自分で回せる人がスタートアップの環境に向いていると思います。そして、スタートアップ企業が若手に求めているのは「まずはやってみよう」というマインドなので、そういうチャンスを活かせる人が活躍できるのだと思います。 

加えて、私がCEOの十河から信頼を得ていたことも大きな判断材料だったのですが、そもそも論としてコミュニケーションを積極的に取れる人でないと難しいと思います。経営層との距離が日頃から近いゆえに、わかることや教えてもらえることをしっかりと咀嚼できないといけません。

この信頼を得られると、会社は自分自身にチャレンジできる環境を用意してもらえるし、そういった会社の動きを見ることで裁量を持って仕事ができるかどうかが自ずと分かってくるはずです。

◆大手の内定を辞退して、スタートアップに入社したことは正解だったと感じていますか?

僕自身は入社して1年経ってみて、入った当初に想像していた以上に、大きなことに関わらせてもらって充実していますが、じゃあ10年後に成しえていることの大きさや得られるものがどうなっているか…?ということはまた、別の話なのではないかと思います。

また、入社したタイミングはまだ100名程でしたが、今は500人を超えていますし、入社するタイミングが違えば、同じ企業でもまた違う経験になっていたのかもしれません。

ただ、今、本当にチャレンジングに仕事ができているということでは、自分に合っている環境を選べたと言えますね。

◆スタートアップに不安を感じる学生もいますが、そういったリスクについてはどう思われますか?

今の世の中、何が安定なのかなんて分かりません。逆に、個人単位でどこにでも通用するような力をつけておかないことの方がリスクではないかと感じます。ですから就職を検討する時は、【企業への就職】と【個人で何が得られるか】を切り離して考えつつ、まず力をつけるなら何をすればいいか、という考えで動くべきですね。

そしてスタートアップ企業に対するイメージ全般についてですが、多くの学生が「チャレンジングだけど、そもそもお金がもらえない」というマイナスなイメージを抱いていると思います。もちろん中にはそういう企業もあると思いますが、自分自身の見極める力を試されていると思った方が良いです。

◆ご自身の経験も踏まえて、これから留学する方や就職活動を行う学生に何かアドバイスはありますか?

僕自身が留学や就職活動でやっていたように、「ステップ」を踏みながら1つずつ、小さくてもいいからチャレンジしてみることが大事なんではないかと思います。

学生のほとんどが、留学体験やスタートアップに入社することに対して高いハードルがあると思っているはずです。僕の場合は、まずは短期で留学してみるとか、インターンでスタートアップを経験するとか、そういうステップを踏んで着実に一歩ずつ向かっていったので、焦りや恐れはそれほどなかったです。

考えているだけではなくて、まずはリアルな体験をしてみないと分からないですし、持っている不安をリアルな場で潰していければ、経験にもなりますからね。

留学もスタートアップへの就職も、結局のところ「どの選択肢を取るか」という判断をすることにすぎません。大企業であっても同じです。私のような経験をしている人の話を参考にするだけでなく、こういう経験をする学生が増えてくれることを願っています。

(取材・編集・写真・文)高島優季

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