バックパッカー・ボランティア・留学で直接見た、本当のグローバルとは?留学メディアのスタートアップで働くSchool Withの小倉さん

School Withの小倉さん

株式会社スクールウィズは、留学に関する複数のメディアを運営しており、メイン事業の「School With」は留学に関する国内最大級の留学・語学学校の総合情報サイトとして、英語学習で注目されているフィリピンをはじめとして、その他のアジア、欧米留学など様々な情報が掲載されています。
https://schoolwith.me

 今回のインタビューでは、1年半のインターンを経験し、2019年新入社員としてマーケティング部で企画、ディレクション、記事編集業務などを担当している小倉誠司さんにお話を伺いました。

海外に対する興味はいつ頃からあったのですか?

 高校までバスケ部で部活を頑張っていたのですが、大学のサークルではバスケ以外の活動をしてみようと思いました。次は何がしたいかな?と思った際に、自分の視野をもっと広げたい、海外に出てみたいという興味が出てきました。

 大学で国際経済学科を選んだのは、漠然としたイメージで、経済の仕組と国際情報について両方知れるのはいいかもしれないという理由からでした。そうした学科を選んだにもかかわらず1年の夏に初めて海外旅行に友人とカンボジアに行った際は、何とか指差し英語でやり過ごすという感じで終わってしまい、それがもっと現地の人と繋がりたい、知りたい、英語を学びたいという想いにつながりました。

 その後、旅だけではその国の事を少ししか知れないと思い、3週間ほどのボランティアに参加しました。インドで災害地の救援をする活動で、東南アジアよりさらにカオスな感覚を覚えました

 貧困層が多いエリアにいたのですが、モノが無いならないで、自然の中で自分たちの楽しみ方で遊んでいて、みんな全力で生きていました。そういう発展途上国の人たちの勢いに圧倒されるような感情もあり、もっと海外の現実を見たいと、海外に行くことに惹かれていったのだと思います。

 どちらかというと内気だった自分の性格も、変に気取って表に出さない方が恥ずかしいのではないか?もっと自分を出してアピールできるようにならないといけない!と思いました。

 その後は1か月、バックパックで一人旅をしたのですが、この旅に出たのは、弊社代表の太田の影響がありました。太田は僕と同じ中央大学の出身でして、当時「僕らはまだ、世界を1ミリも知らない」の出版などもしており、大学に講演しにきてくれたことがあったのです。

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 ―バックパック旅行後、留学をしようと思ったのはなぜですか?どのようなことをポイントに留学先を決められたのでしょうか?

 ボランティアやバックパック旅行にも出て、それなりに得られるものもあって楽しかったのですが、本当に見たい部分まで見られていないのかもしれないと感じていました。短期の旅やボランティアだけだと、表面的にしか見ることができていなかったのです。

 次は留学をして暫く海外に滞在したいと思い、半年間休学することを決めました。留学先としてポイントになったのが期間の部分でした。アメリカは長期の留学プランが多かったこともあり選択肢から外れました。

 もう1つのポイントとして、その頃「LIFE SHIFT」が流行っていた時期で、これからは個人の時代であることや、グローバル人材が求められるという言葉を耳にしていたので、よりグローバルな体験をしたいと思っていました。

 その2点をポイントに探していた中で、カナダで1か月の短期留学のプランを見つけました。カナダは多民族国家で、移民受け入れもしているため、様々な文化の受け入れをしているという情報を見ました。

 さらに都市選びの中で、モントリオールは英語とフランスを使うバイリンガル都市であると聞き、海外=英語という1つの言語で世界は繋がっているというイメージが強かったので、2つの言語で実際どういった形で生活が成り立っているのかを知りたいと思いました。

 ―カナダに留学に行く前にフィリピンにも語学留学に行かれたそうですね。

 カナダ留学の期間は1か月しかなかったので、よりその期間で得られることを増やしたいと思い、英語力が無いという自覚もあったので、先にフィリピンでの3ヶ月の語学留学に行くことにしたんです。

 フィリピンの中でもセブを選んだのはコストの部分と、学生だけでなく、様々な目的を持った社会人の方が多く語学留学に来るので、様々な人と出会って、色んな価値観に触れられるかもと思っていきました。

 韓国人が運営するセミスパルタと呼ばれる寮に滞在する形で暮らし、3ヶ月の滞在の結果としてTOEICは250点程UPしました。3ヶ月いるとペラペラにとまでは言えないかもしれませんが、英語で話すことに慣れてきて、間違っていてもいいから積極的に英語で話そう!というマインドと、自分は英語で話せるという自信が持てるようになりました。

 ―フィリピンでの生活で、何か印象に残っていることはありますか?

 現地で感じたのは、やはり貧富の差があるなということでした。フィリピン人の先生が話していたのですが、学校の先生になるだけでも一苦労で、それでやっとそれなりの生活ができるようになり、その中でさらにのし上がるには、色んな経験や実績が必要なのだそうです。

 実際、僕の担当の先生は、中国の大学で英語を教えてスキルを身につけてフィリピンに戻ってきて、学校のヘッドになるというような苦労をされていたそうです。

 自分の生活水準を上げるためには行動していくしかないという、上昇志向がある印象を受けました。現状を楽しんでいればいいという感じで楽観的な人もいる一方で、語学学校などの仕事をしていると、韓国人や日本人を相手にビジネスをする中で、セブ島の中にもこういった上昇志向をもって行動している人たちがいるということを知ることができました。

 ― カナダ留学ではどのような体験をされましたか?

 フィリピンから戻り、1週間だけ日本に帰国し、6月~7月にかけてカナダに滞在しました。
ホームステイ先は、欧米人ではなく中南米のトリニダード・トバゴからの移民出身のお母さんとカナダ人の方のご夫婦のご家族でした。

 留学先の学校も、南米人が多く、次いでヨーロッパ人が多かったです。モントリオールは日本人が少なく、街中ではほとんど会いませんでした。ただ語学学校には5~6人日本人もいました。

 フランス語は僕が話せたのは挨拶程度でしたが、現地の人たちの8割くらいがフランス語で会話をしていました。とはいえ、英語で聞けば英語で返してくれるので、コミュニケーションはとりやすかったです。

 色んな人種の人たちが様々な壁を越えて1つに繋がっているのが「グローバル」だと思っていたのですが、現地では言語や文化もそれぞれの国のものを混ぜて使っていたり、同じ国の人で集まったりもしていて、グローバル=統一されたものと思い込んでいたのですが、実際は違うのかな?という状況を目にしました。

それと同時に自分がただ単にトレンドに乗りたいだけの目的で「グローバル」を知った気になっていたことに大変恥ずかしさを感じました。

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 ―留学後に、スタートアップでのインターンをしたきっかけについて教えてください。

 戻ってすぐはあまり就職について具体的なイメージが持てなかったのですが、就活が近づくにつれて何かしなければと思った時に、実務でまず手を動かしてみたいと思いました。

 それなら大手より、スタートアップの方が実務に関われるのではないかと思い、民泊事業を行っているスタートアップのインターンを5か月経験しました。

 その後、自分自身の経験もあり、留学に関わる仕事に興味を持ちました。留学というキーワードに関わることで、もっと世界のことが知れ、グローバルとは何なのか?自身の留学で分かり切らなかったことが知れるのではないかと思ったんです。

 インターンを探しているときに、以前、バックパック旅の影響を受けた太田が代表をしているスクールウィズでの募集が出ていたので、これは行くしかないと思い応募しました。

 何の業務をするかは決めず面接に行ったのですが、留学についての記事作成の仕事の話を聞き、自分が知りたかったことを言語化することもできるのではないかと思って決めました。

 入った当初は、従業員は10~16名で、今は5~6人インターンがいるのですが、僕が入った頃はちょうど他のインターンも卒業していて1人だけでした。何人か年齢が近い先輩もいて、業務はたたき上げという感じで、実務をやりながらフィードバックを受けて教えてもらうOJTのかたちで覚えていきました。

 ―実際にスタートアップに入社してみて、仕事を進めていく上で必要だなと思う考え方や、求められることはどのような事だと感じていらっしゃいますか?

 2社のインターンを経験しましたが、スタートアップと言っても、企業によってもスピード感や業務の幅が広いのか、細分化されて決まったことをするのか、それぞれだと思いました。

 民泊事業のインターンは細分化されていて一部でしたが、当時のスクールウィズはまだ体制も整っていない点も多かったので、記事作成意外にもSNSの対応や、社内の雑務含め、仕事の幅や量も広かったので色々経験することができました。求められるスピード感が早かったので、今もですがそのスピードに必死についていくという感じですね。

 そういった環境で仕事をする上で、僕自身も求められていることですが、何か伝える時は論理的に分かりやすく話すことや、周りと合意形成を図りながら進めるようにするなど、コミュニケーションの取り方も業務効率を上げる意味でも重要だなと感じます。

 あとは、どんどん自分で勉強しながら、分からなかったら検索して、いい事例を真似てみたり、一流の人達がやっていることは何なのか?を知るために社外のマーケティング勉強会に参加したりもしています。

 スタートアップは、変化が大きく、やることも変わりますし、これしかできないという1つの価値観だけでしか物事を考えられない人は厳しいのではないかと思います。

 そして、初めから完成を目指すのではなく、まずやってみることが大事だと思います。想定通りにならないことも多いので、そういった中でより良い形にしようと直して、改善できる人が向いていると思いますね。

―スタートアップに入って良かったと思うのはどんな点ですか?

 大きな組織に就職した同世代が、社内の評価や人間関係ばかりを気にしていたり、なんでこんな仕事をしなきゃなど、環境要因についての愚痴をこぼし合っているのを見ると、戦うところはそこじゃないのではないか?僕にはきっとそういう環境は合わなかっただろうなと思ったりします。

 自分がやっている仕事に集中できる環境にいられて、自分自身でハンドリングできて裁量があるのは、スタートアップの良さではないかと感じています。夢中で仕事しているので、余計なことを気にしている場合じゃないというのもあると思いますが(笑)

 あとは、スタートアップだからなのか、うちの会社の社風なのか分からないですが、働き方もそれぞれのパフォーマンスにあったやり方など自由にできるのがいいですね。上司がまだいるから帰れない…みたいなこともなく帰る人は帰りますし。

 あとは、代表の太田が、自ら一番いじられるようなポジションを取りにいってくれるなど、スタッフ同士の距離感が近くてフラットになのもいいところですね。

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 ―これからスタートアップ就職を考えている学生の方にメッセージをお願いします。 

「留学を絶対成功させる」とか、「就職の正解」を決めつけず、視野を広げて自分が目指すものをよく考えつつ、まずは体験していくことが大事だと思います。

自分自身も留学してみて、「何かを自分自身で切り開く」という考えが芽生えて、留学前には考えてもいなかったスタートアップで働くことになりました。

はじめから完成形を求めず、やりながらゴールを探していくのも良いのではないかと思うからです。例えば就活でも、内定を取れるか取れないかがゴールじゃなく、自分が何をしたいかを探していく「過程」として見るのがいいと思うんです。

これから留学する人や就活をする人には、そうやって、これはこうでなきゃと肩に力をいれ過ぎず、等身大でその時を味わってもらえたらと思います。

 (文・写真:高島優季)

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