新型コロナウィルスで留学生も気になる、中国の医療事情

新型コロナウィルスで留学生も気になる、中国の医療事情

新型コロナウイルスが武漢で流行し、急遽大型病院が建設されるなど世界から注目を集める中国の医療体制だが、実際にどの程度の水準が期待できるのかは想像もつかない方が多いのではないだろうか。
この記事ではもし中国留学中に病気になったらどのような病院に行けばよいのか、また、中国の病院にはどれくらいのレベルが期待できるのか、医療費はどれくらいになる可能性があるのかを簡潔にまとめた。
留学はもちろん、旅行に行く際にも参考にしてほしい。

新型コロナウィルスで留学生も気になる、中国の医療事情

実際どうなの?中国の医療事情

中国人を取り巻く医療制度

まずは、中国人はどのような医療制度のもとに生活しているのかを見てみよう。
中国は意外にも国民皆保険制度を目指して動いており、任意加入と強制加入の保険制度が混在しているのが特徴だ。都市部で働く会社員などの被雇用者は強制加入の保険があり、農村部の住民や非就労者は任意加入となっている。
iuuukl,日本より自己負担の部分が大きいため、金銭的な理由で十分な治療が受けられなかったり、療養費が高額なため生活難に陥る人がいることもしばしば問題となっている。こうした事情が、後述する「中国の病院は前金制」ということにもつながっている。

中国の病院は3ランクに分けられる

中国の病院は一級、二級、三級に大きく分けられ、それぞれがさらに甲・乙・丙に分類される。
また、最高級の三級にはこれに加え特等があり、全部で10段階に分けられる。
一級はいわゆる町の病院で個人院のイメージ。二級は中核となりうる病院で、原則24時間態勢で対応している。三級になるとCTやMRIなどの設備も充実し、日本の大学病院のように緊急性の高い症状に対応している。
中にはVIPルームが設置され、順番待ちなしで優先的に診療を受けられるような病院もある。もちろんその分診察代も高いが、安心はお金に代えられないという側面もあるだろう。

日本人には外国人向けのクリニックがおすすめ

先ほど述べた病院の他に外国人向けの外資系クリニックがあり、こうした病院では日本語や英語で先進国並みの治療を受けることができる。
上海や北京は日本人が多いので、日本人医師が常駐するクリニックや日本語通訳が配置されている病院もある。
留学中に体調を崩した場合は、できる限り設備や環境の整った病院で診察を受けられるよう、事前に病院のあたりをつけておきたいところだ。
基本的には、どの病院を受診しても日本の海外旅行保険の対象になるので安心していい。
注意しておきたいのは、中国の医療事情は都市部と農村部で大きく異なり、農村部の場合は治療費こそかからないが、適切な治療が受けられない可能性も大きくある。受けられる治療に心配がある場合や緊急対応が必要な持病を持っている方は、農村部ではなく都市部への留学を検討したほうがよいだろう。

日本人が中国に行った場合の医療費はどうなる?

中国の病院は前金制

最初に病院を受診した時にびっくりさせられるのが、中国の病院は受付時点で前金を払うシステムになっていること。前金のほかにカルテ作成料などの手数料を必要とする場合もあるようだ。入院の場合は保証金を求められることもある。日本のように公的保険制度がしっかりしていないので、支払いに懸念のない患者しか受け入れられないという事情もあるようだ。先に支払いを求められても慌てずに対応したい。

基本的には全額自己負担と考えておこう

日本人が中国で治療を受けた場合は、ほとんどの金額が自己負担になると考えておきたい。日本の社会保険も利用できるが、事前申請と病院での書類の手配、帰国後の申請が必要。病院で書いてもらう書類は中国語ではなく英語の必要があるので、病院とのやりとりがスムーズにいかずストレスを感じることもあるだろう(普通の中国人は英語が話せないことの方が多い)。

また、海外療養費の支給を受ける場合は、実際に支払った金額ではなく「日本で同じ治療をした場合にかかる金額」で計算が行われる。日本の保険診療に含まれない治療は対象外になることも規定されており、実際はほとんどお金が帰ってこないということもある。

これらの点からすると、海外旅行保険に加入することをおすすめする。万一入院するようなことがあっても、言葉やお金の無駄な心配をする必要がなく、安心して留学生活を送ることができるからだ。

必要となる医療費のめやす

海外では救急車を呼ぶと出動代金が必要となるのが一般的。中国も例に漏れず、救急車を呼んだだけでお金がかかる。距離により料金が変動するが、5kmほど離れたところからの出動だと5,000円前後となる場合が多いようだ。

また、治療費も病状によって様々。手術や専門的な化学療法が必要な場合は、100万単位で請求が来ることもざらだ。特に北京や上海の大都市圏だと物価が高いため、医療費も上がってくる傾向にある。日系の病院だと日本とほぼ同じ水準の治療が期待できる代わりに、日本と同じか日本以上の金額を請求されることもあるので注意したい。

海外留学で利用できる保険

中国留学で使える保険は、基本的に損害保険会社が提供している海外旅行保険の長期プランとなる。3ヶ月プランから1年プランを組み合わせてカスタマイズするのが一般的。保険料は3ヶ月で5万円程度がボリュームゾーンとなっている。カスタマイズ次第ではほとんど変わらない保険料で入院治療費を無制限でカバーしてくれるようなものもあるので、病気になりやすい人はしっかりめに保険に入っておけば安心だ。

最後に

中国の医療機関は大きな進化を遂げ、今ではお金さえかければ先進国並みの治療が受けられるようになった。入院や手術まで対応した保険に入っておけば、中国留学だからといって医療事情をことさら心配する必要はない。ただでさえ不安な海外生活なので、病気やケガで心配な思いをしないようにしっかりと保険に加入し、留学生活を楽しんでほしい。

<参考>
中国の公的医療保険制度について(2018)-老いる中国、14億人の医療保険制度はどうなっているのか
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=57625&pno=1?site=nli(ニッセイ基礎研究所)
【中国留学保険】安くする方法、中国の医療水準などを解説
https://hokentimes.com/ryugakuhoken/china-iryohi(保険Times)
ありえない!日本人が中国で驚いたこと3選〜救急車は呼んだ人がお金を払う!?〜
https://tabizine.jp/2016/09/20/91603/2/ (TABIZINE)
中国留学の際の保険の知識
https://e-calls.co.jp/colum/china/ (学保険など海外旅行保険の比較サイト いーコールズ)
国民健康保険:海外療養費の支給制度について
https://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho080728_j.htm (在中国日本大使館)

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