ステージ別スタートアップと大企業の違いをまとめてみました

新卒向け スタートアップと大企業の違い

大企業とスタートアップで働くことにどんな違いがあるのか、就職活動を前にして気になっている方も多いのではないだろうか。
一部上場企業とスタートアップの両方を経験した筆者が、体験も交えてご紹介する。
なお、記載した内容は会社や部署、上司がどんな人かによっても大きく異なるので、あくまでも傾向として参考程度にしていただきたい。

【スタートアップと大企業の給料の違い】

1.大企業

年功序列の企業文化が残っているので、入社年次に従って定例昇級が行われることが多い。昇進も実力主義でなく年次優先で判断されるので、実力のある人が良い評価をされるかというとそうでもない。
大きなミスや問題がなければパフォーマンスに関係なく基本的に評価が上がっていくので、安定感を求める人には合っている。
ただし、大企業も業績が低迷し実力主義で賃金を決めるところも出てきた。大企業に長年勤めても成果が出ないと賃金が上がらないことがあるので注意してほしい。

2.上場前後のメガベンチャー

上場前後のベンチャーは創業したばかりのベンチャーと比べ給与水準が高いケースが多い。
上場を見据える規模になると会社の認知度が上がり、採用できる人材のレベルも上がってくるからだ。
多少の高給を払っても能力のある人材を採用したいという力学も働く。
一部上場企業に遜色ない給与水準の会社もみられる。

3.調達済の30名前後のベンチャー

上場前のベンチャーは赤字であるケースが多いため、黒字化するまでは常に調達したお金を食いつぶしている状況になる。
この段階のベンチャーに勤める人は会社のビジョンありきで仕事をしている人が多いので、労働環境や拘束時間などを基準に考えると、給与水準だけで見れば決して良いものとはいえないだろう。

4.創業メンバー

創業直後は収益基盤も薄く、いつ倒産してもおかしくない状況。従業員でなく経営サイドに入る場合、給与が払われないということもありえる。報酬の未払いはあってはいけないことだが、ギリギリで会社を回していくことになるため、安定はないものと覚悟しておいてほしい。

【スタートアップと大企業の福利厚生の違い】

1.大企業

社会保険など基本的な制度にプラスで、企業年金や退職金が準備されているのが魅力。退職金は勤務している時には気にする機会の少ないお金だが、定年近くまで勤めることができれば数千万円の退職金がもらえることが多い。
その他にも、全国チェーン店や百貨店の割引、保養所、トレーニングジムや習い事の割引など生活に便利な福利厚生が用意されている。企業所有の保養所はかなり豪華なところもあり、ほぼ無料に近い価格で使えることもある。
ただし、ベンチャーのように先進的、ユーモアのある福利厚生は期待できない。

2.上場前後のメガベンチャー

メガベンチャーは優秀な人材をあの手この手で採用し定着してもらおうとするので、ビックリするような意表をついた福利厚生を見つけることができるだろう。
会議室にバーカウンターがあったり、食事が無料で提供されたり、業務外での社員同士のレクリエーションにかかる経費を負担してくれるというものもある。
ベンチャーは日本の大企業のように終身雇用を前提としていないので、退職金は通常設定されていない。

3.調達済の30名前後のベンチャー

福利厚生にはあまり期待しない方がよいだろう。まだまだ仕組みを作る段階で、社員の福利厚生にまで手が回らないケースが大半である。
ただし、企業によっては調達した金額の一定割合を人材に投資する方針のところもあり、そういった場合はメガベンチャーで受けられるような面白い福利厚生が期待できる。
この時期のベンチャーは社員にストックオプションを付与していることもある。ストックオプションは、会社の株式をもらえる権利だ。お金がなく従業員に現在の給与で報いることができない代わりに、将来大きな価値を持つ可能性がある株式を付与するのである。
将来自分の会社が上場すれば売却益で大きく利益を得ることができる。創業メンバーに比べるともらえる株数は少ないが、上場すればボーナス程度にはなるので入社時に確認しておくとよいだろう。

4.創業メンバー

創業メンバーの場合、何もない福利厚生を自分のアイデアで作っていくことになる。社員がいるから福利厚生を考えるのではなく、他社に比べて魅力ある福利厚生を作ることができれば、採用活動にも役立てることができる。
創業メンバーになることを考えているなら、ぜひ「ここで働きたい!」と思わせるような福利厚生を作ることを考えてみてほしい。
ストックオプションについては、創業メンバーであれば多くの株を手にすることができるので、場合によっては数千万~数億となるケースもある。

新卒向け スタートアップと大企業の違い

【スタートアップと大企業のやりがいの違い】

1.大企業

扱う仕事の規模が大きいので、動かせるお金も多い。ひとつの仕事をするのに何百~何千もの人が関わっており業務が細分化しているため、自分の担当領域は非常に部分的なものになる。そのため、仕事を通して全体像を把握するのは難しい。
自分の裁量で決められる部分も限定的なので、仕事内容に自由はほとんどない。
担当領域は部分的でも、大きな仕事に関わっていることにやりがいを感じる人には魅力的だろう。

2.上場前後のメガベンチャー

上場会社的な形式は求められるものの、比較的新規事業や既存事業の改変に寛容な傾向がある。
決算資料が株式市場に開示されることになるので成果はシビアに求められるが、自分の発想で仕事を作っていきたいという希望は叶えられやすい。
また、上場前後になると給与水準が上がり採用する人材のレベルも上がってくるので、優秀なライバルと切磋琢磨できるのもメガベンチャーの魅力である。

3.調達済の30名前後のベンチャー

創業メンバーが作った大まかな会社の骨組みはあるが、肉付けはまだまだこれからという段階。実績さえ上げられればすぐに経営層から信頼を勝ち取り、事業責任者や新規事業担当になることも可能だ。
失敗にも寛容な雰囲気があるので、新しいことに挑戦し自分を試したいという人には楽しい環境だろう。

4.創業メンバー

ゼロから生み出すのと、すでにあるものを成長させるのはまったく異なる性質の行為だ。
「生みの苦しみ」を共有できるという意味で、創業メンバーはかけがえのない経験ができることは間違いない。自分が創業メンバーになった会社が大きくなった時、従業員から尊敬のまなざしを受けることになるだろう。
大変な思いをしても自分の力で会社を作っていきたいという人にとっては、創業メンバーの苦しみも喜びへと変わるのかもしれない。

【スタートアップと大企業の働く環境の違い】

1.大企業

歴史のある大企業だと古い考え方の上司も多くいるので、そうした上司の下での振る舞い方も考えておく必要がある。
終身雇用で定時昇給の会社だと実力主義とは程遠い場合があるので、そうした理不尽があることも覚悟しておいてほしい。

2.上場前後のメガベンチャー

創業後のベンチャーらしい雰囲気が残っているが、上場企業に求められる体制を構築する時期であるため、この頃から自由のきかなさが発生してくる。 自由な発想は歓迎されるが、行動に移すのに多くの事務的な手続きを経る必要が出てくる。また、創業メンバーに加えてエージェントなどを経由したメンバーも多く加わるようになるので、創業メンバーと新しいメンバーに壁が出来てしまうことがある。

3.調達済の30名前後のベンチャー

資金調達をしたということは投資家から上場を求められるようになるということ。成長に最も勢いがある時期なので、日々大変な思いをしながらも会社と自分の成長を感じられるだろう。小さなベンチャーは自分の働きが良くも悪くも会社に影響を与えることになる。

4.創業メンバー

ゼロから会社を作るのは並大抵のことではない。何もない中から形を作っていくことになるので、日々苦労の連続になるであろう。しかし、会社が成長していく過程での経験は他では得がたいものである。どれだけ大変な思いをしても自分で会社の形をつくりたい!という熱い思いを持った人であれば創業メンバーでも乗り切ることができるだろう。

■まとめ

給料、福利厚生、やりがい、働く環境の4つの切り口で大企業とスタートアップを比較した。
日本国内でも終身雇用の常識が薄れてきた昨今、大企業でもスタートアップのように自由な社風で実力主義の会社もある。その逆もしかり、スタートアップなのに自由度が低い会社も存在する。
先入観にとらわれず自分の目でしっかり確認してから、自分の進路を決めていただきたい。

RECOMMEND

PICKUP

SCROLL TO TOP